言葉の威力:「ありがとう」「大丈夫」「さすが」について
言葉には昔から言霊があると言われているのをご存知でしょうか。
言霊とは、日本で昔から信じられてきて、言葉を発するとその通りになるという、不思議な力のこと。
ということは、使っていると自然に幸せになれる言葉だってあると思いませんか?
それから逆に、人から言われたら気をつけたい言葉というものもあります。
今回は、よく耳にし、使うことも多い「ありがとう」「大丈夫」「さすが」という言葉の威力についてまとめてみたいと思います。
使っていると自然に幸せになれる言葉
ありがとう
私の中で、鉄板で幸せになれると思う言葉がありがとうです。
誰かに何かしてもらったらありがとうと言う。
ありがとうという言葉は労をねぎらい、感謝の気持ちを伝える大切な言葉です。
何かを手伝ってもらった時、「迷惑かけてすみません」ではお互いに恐縮してしまいますが、
「フォローしていただいてありがとうございます」
と言ったなら、お互いにホンワカ良い気持ちになりますよね。
笑顔だって自然に生まれてきます。
例えば仕事で、自分の業務がものすごく忙しかったりハードだったりして、気忙しくバタバタしているときなどに、ふと誰かに「ありがとう」と言われて癒される瞬間はありませんか?
プライベートで、旦那さんや奥さんや恋人が何かしてくれた時に、素直に感謝してありがとうを言うと、二人とも笑顔になりませんか?
ありがとうを言えば、そのありがとうがまた次のありがとうを生み、そうやってありがとうは増幅してゆくのです。
ありがとうって笑顔を生む、素敵な言葉ですよね。
だから私が個人的に一番好きな言葉はありがとうです。
ありがとうの実体験
うちの夫は結婚当初、元々家事などをしたことがなかったこともあり、あまり手伝ってくれるタイプではありませんでした。
私は「家事は女性がするもの」という親に育てられているので、共働きであっても私が家事を担当することを当然だと思っていました。
そんなある時、夫が食事の後片付けを手伝ってくれたので、すごく嬉しくなって、
ありがとう!!!
と喜んだことがあるのです。
すると不思議なことに、それからは夫が率先して色んなことを手伝ってくれるようになりました。
これは世間でよく言われているような夫への教育などではなく、本当に嬉しくて心からの「ありがとう」を言ったことが、結果的に幸せな状態を生み出してくれたのだと思っています。
洗濯物を干してくれた時には、干し方が雑でびっくりしたとしても(笑)、干してくれた気持ちが有難いし嬉しいので「ありがとう」と言って、でも後でこっそり干し直していると「感じ悪い!」と言われたりもしますけどね。
でも、、、最近では夫が重い荷物を持ってくれるのが当たり前になってしまっていて、、、
スーパーで買い物をした後に毎回買い物袋を持ってくれるのですが、それに対して「ありがとう」を言い忘れている時があって、むしろちょっと持ってくれないと不満に思ったり、、、
そんなんじゃダメですよね。。。
どんなことも慣れてしまうと当たり前になってしまって、感謝の心を忘れがちになってしまうもの。
いつも「ありがとう」と心から言える自分でいれば、幸せはクルクルと巡ってくるのに、慣れてしまって当たり前になると、今度は少しやって貰えなかっただけで不満が生まれてしまうのですから、それって、幸せのループから自分で外れていっていますよね?
そう考えると、「ありがとう」はとても大切で、その言葉の威力、すごくないですか?
大丈夫(だいじょうぶ)
大丈夫(だいじょうぶ)という言葉は、人を、自分を励まし、勇気を与えてくれる言葉です。
大丈夫と口に出したり、心に言い聞かせたりすることで、気持ちが落ち着き、不安が軽減され、物事を大丈夫な方向へドライブできるようになります。
誰かが何かに慌てていたり、不安になっている時、「大丈夫だよ」と言うと落ち着くものです。
心に余裕のない状態で何かをしても、大抵うまくいかないもの。
大変な時こそ一旦落ち着くことが重要になってきます。
そんな時に大丈夫という言葉は心を落ち着けてくれるので、その後は、自分で大丈夫になるように行動することができるようになるのです。
「大丈夫」って勇気を生む、素敵な言葉ですよね。
だいじょうぶの実体験
とんだ間の抜けさんである私は、失敗して一人でワタワタしては、夫からの「大丈夫だから、落ち着いて」という言葉にいつも助けられています。
昔、航空会社で働いていた時にはよく、バックオフィスに駆け込んでくる後輩が慌てていることがありました。
カウンターで接客している係員は、難しい対応をしなければならない時やお客様がお急ぎの時、それから時には威圧的な態度で迫られたりすることもあり、、、
そんな時に経験が浅いと、どうしても慌ててしまうことがあるのです。
軽くパニックになった状態では必ずと言っていいほど間違えが起きますし、そんな時にはまず、
大丈夫だから、一旦落ち着こ
と声を掛けていました。
一旦落ち着いてから着実に対応すれば、問題なく対応することができるようになりますからね。
また、私は長年に渡るパワハラによって自律神経のバランスを崩してしまい、ふいにザワザワするような不安感に苛まれることがあったのですが、、、
そんな時にも「大丈夫、大丈夫」と自分自身に言い聞かせると、落ち着けたりもしました。
そう考えると、「大丈夫」はお守りのような言葉なのかもしれませんよね。
人から言われたら気をつけたい言葉
逆に、人から言われた際に、是非とも気を付けていただきたい言葉があります。
それは
流石(さすが)
という言葉です。
何故気を付ける必要があるのかというと、さすがという言葉はお世辞で使われることの非常に多い言葉だからです。
ある程度の大人になってくると面と向かって注意してくれる人はいなくなり、若い頃に親や先生、上司や先輩に指導されてきた記憶を基にして、自分の価値観で自分の行いの良し悪しを判断しながら、働いたり、生きていくことになります。
つまり、おかしな大人になっていても、もう誰も注意してくれない、、、というわけです。
周りからは、仕事の出来ない人、変な人、性格の悪い人、面倒な人と、心の中で思われるだけになっていきます。
一方で、若い頃には、大人から注意されると同時に、容姿を褒められたり(お世辞だっとしても)、頑張ったことを褒められたりする機会がありますが、
30歳を過ぎるとそれが緩やか~に減っていき、40代手前になると、めっきりなくなっていきます。
若い頃はお世辞を言われることにも慣れているため、お世辞によって一気一憂することもないのですが、
40を過ぎてたまーにお世辞を言われると、いくらお世辞とわかっていても、舞い上がるほどに嬉しくなってしまうのです(笑)
何だったら2、3日は上機嫌でいられますよね。。。
そんな危険な精神状態にも関わらず、40代になると職場で注意されることがなくなる代わりに、無駄に持ち上げられ、さすがを乱用されることが多くなるのですから、この状態が要注意なのです。
さすがはお世辞のことが多いのですから、その場合、相手は本気では思っていません。
もしくは大袈裟に持ち上げてくれているだけです。
地位が上がったり、職場で重鎮化してくると、褒められるようなことでも何でもないのに、周りからさすがを乱用される機会が自然に増えてゆくのです。
そう!!!
ここに、勘違いが生まれる負のループが、まるで罠のように張り廻らされているのです!!!
実はダメダメな大人になっているのに誰も注意してくれず、周りからのさすがの乱用で勘違い、、、
なんて、とっても恥ずかしくないですか?
周りは故意に仕掛けているわけではないので、その罠にハマるもハマらないも自分次第ということになります。
周りから、
さすが!!!
なーんて言われた時には、是非気を付けてください!!!
奢らず、謙虚に、そんな時こそ自分を見つめ直す合図の言葉だと思って、自分の行いを振り返ってみてください。
今の自分は、自分に誇れる大人になれていますか?
もしYESだったとしても、謙虚でいたいものです。
だって、自分凄いでしょ、と自慢する人より、実は凄いのに謙虚な人の方がずっと素敵ですものね。
あとがき
今回は、私たちの身近にあってよく使う「ありがとう」「大丈夫」「さすが」について、それぞれの言葉の持つ威力をまとめてみました。
ありがとうからは笑顔が生まれ、大丈夫(だいじょうぶ) からは勇気が生まれます。
どうせ使うなら、自分を幸せに導いてくれる、素敵な言葉を使いたいですよね。
そして、自分自身を省みる合図になる流石(さすが)にも、是非、注意してみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。