シロソ砦:日本人なら知っておくべきシンガポールに行ってきました
3月に本帰国が決まった我が家ですが、シンガポールを去る前に、絶対に行っておきたいのにまだ行けていなかったシロソ砦に行ってきました。
シンガポールには普通に日本のスーパーやデパートがあり、
沢山の日本食レストランや日本食のお店で溢れていて、
ローカルのスーパーにも日本の物が普通に売られていて、
日本人にとってシンガポールで暮らすのには何の不自由もない環境(物価は高いですが)ですよね。
シンガポールはこんなにも日本を受け入れてくれているのに、
戦争中に日本がシンガポールを占領していた時代が、まだ新しいこの国の短い歴史の中で「暗黒時代」として刻まれているなんて、、、
とても悲しくなります。。。
先日、2月15日がシンガポールの終戦記念日。
この日はTotal Defence Dayといって、日本軍によってシンガポールが陥落した日。
日本では昭和天皇がラジオで国民に敗戦を知らせた日を終戦記念日とし、戦争で亡くなった方々への追悼と平和を願う日に定めていますが、
シンガポールでは日本に陥落して暗黒時代が始まった日が平和を願う日になっています。
日本から解放された日ではなく、日本に占領された日が平和祈願の日である意味、、、日本人にとっては重い現実でもあります。
この日、私の住んでいる西側のローカルエリアには、お昼頃だったか、空襲警報のようなサイレンが鳴り響きました。
え?何???
どこかの国が攻めてきた?
その日が2月15日だということをすっかり忘れていた私は、思わず空を確認してしまいました。
あれが戦争の音だったのか、、、
そう思うと怖いですし、平和な時代に生まれて良かったとつくつぐ感じる一方で、
本当の意味で平和を願うには、やっぱり戦時中のシンガポールに日本が何をしたのか、日本人であれば知っておくべきなのですよね。
ということで、行ってきました、シロソ砦へ!!!
シロソ砦(Fort Siloso)とは
日本の統治時代について、シンガポールには複数の戦争博物館や遺跡があり、このブログでもいくつかレポートしました。
どこも、日本を責めたり大袈裟に書き立てているような感じではなく、決して繰り返してはいけない歴史的事実を、記録として淡々と残してある印象を受けます。
中でもシロソ砦は、シンガポールで一番大きな戦争博物館なのかな?と思うのですが、セントーサ島の端にあり、
地下要塞やら関連の建物や大砲などが広範囲に点在していて、それら全てを無料で見学できるのが凄いですよね。
シロソ砦への行き方
我が家がセントーサへ行くには、断然セントーサエクスプレスと呼ばれるモノレール派。
今は新型コロナで観光客もいないので、セントーサ島の入島料は無料です。
島内の移動はもともと無料なので、セントーサ島の入り口であるMRTハーバーフロント駅について以降は、
乗り物は無料、シロソ砦の見学料も無料と、とっても良心的。
アクセス!
- MRTハーバーフロント駅直結のVIVO City Station(ビボシティ駅)からモノレールに乗車
- 終点のBeach Station(ビーチステーション)でモノレールを下車
- Beach StationでBeach Shuttle(ビーチシャトル)に乗り換え
- Beach ShuttleでSiloso Point(シロソポイント)へ!
シャトルバスはリゾート用のトラムなので、壁はついておらず、走行中もゆっくりと走るため、風を感じながら景色を見ながら行けておすすめです。
このビーチシャトルで終点のシロソポイントまで行き、そこからは徒歩数分でシロソ砦でした。
シロソスカイウォーク/Siloso Skywalk
シロソ砦は、他の方の複数のブログなどでは「閑散としている」と書かれていたのですが、今はシンガポールから出られないご時世のためか、普通に賑わっていました。
エレベーターが止まっていて、我が家は螺旋階段を登ってスカイウォークまで上がりましたが、無料シャトルバスで上まで送ってもらうこともできるようになっていました。
長い螺旋階段を上がり切るとスカイウォークがあって、セントーサの海辺の景色が眺められました。
ここからは、スカイウォークを抜けてシロソ砦へ。
ちなみにこのスカイウォークは下から見るとこんな感じでした。
シロソ砦
スカイウォークを抜けると広場に出て、その先に見えている建物の中では、戦争の映像が流れていました。
このシロソ砦にはいくつかの地下要塞のようなものがあって、見学できるのですが、
中は資料室になっていたり、当時の部屋が残されていたりと興味深いところばかりでした。
やっぱり見ておきたいのは、日本統治時代のシンガポールについて、ですよね。
ナショナルギャラリーにもありましたが、ここでも、戦争体験の肉声や、当時の日本語教育の資料、当時発行された日本の身分証明書などが展示してありました。
施設の中には至る所にイギリス軍の人形が置かれていて、当時の様子を再現していたり、
戦時中を思い起こさせる音声が流れていたり、
説明書きも、英語、中国語だけではなく、日本語でも併記されています。
壁に感想を貼っておく場所があって、
「I love Singapore」(シンガポールが大好き)
「I hate War」(戦争なんて大嫌い)
「PEACE is the key to LIFE」(平和こそが人生において重要な鍵となる)
「Vive la Paix dans le Monde」(世界平和、万歳!)
などなど。。。
その他、丘の上にも建物や大砲などが点在していて、ブログの1記事にはとても書き切れませんし、写真も載せきれないほど。
我が家は一周回って戻るまでに1時間半ほど掛かりました。
シンガポールの戦争資料館が初めての人であれば、倍くらいの時間がかかると思います。
この場所は、自分の足で赴き、自分で感じるための場所だと思うので個人的な感想は控えましたが、
シンガポールにいるのであれば、シンガポールに来たのであれば、絶対に行った方が良い場所だと思いました。
ナショナルギャラリーにも展示物や映像がありますが、個人的にはこちらの方が見応えがありましたし、
何しろ無料開放・日本語併記なので、行かない理由がないくらいです。
あとがき
1つだけ戦争とは直接関係ないところで感想を付け加えさせていただくと、
ナショナルミュージアムの映像は、日本の辛い統治下から抜けられて平和が戻ってきた喜び、という形でビデオが終わっていましたが、
こちらの施設の戦争の映像の最後にはシンガポール軍の訓練の様子が出てくるのが印象的でした。
日本の統治時代の教訓を活かしてシンガポールは強くなったのだと言っていたのですが、
本当にシンガポールという国は、教訓を活かし、例え困難があろうとも、それを乗り越えて前向きな力に変えていくことのできる力強い国だな、、、と改めて感じました。
新型コロナの対応を見ていてもそう思いましたし、
自然資源がないからこそ色んな物を人工で作ってしまったりもしますし、
私は個人的にシンガポールという国には、日本にはない力強さというか、底力のようなものを感じます。
ということで、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※シロソ砦に行かれた方も、まだの方も、コチラ↓を、、、