シンガポール赴任が新型コロナの脅威とともに始まった話

コロナ対策

2020年の1月31日にシンガポールに引っ越してきました。

ご挨拶


この時期は丁度中国の旧正月の真っ最中で、大勢の中国人観光客が世界各地に観光に出かけ、新型コロナウイルスの世界への拡散が懸念され始めていた時期でした。

我が家が成田空港から日本を出国したのとほぼ同時刻には、政府の用意したチャーター機が武漢から羽田空港へ到着したところでした。

引越しとはいっても、レジデンス(シンガポールではコンドミニアムと呼ばれています)に入居するまでに時間的なブランクがあり、2020年2月18日現在の今日はまだシンガポールでホテル暮らしをしています。

日本より先に新型コロナウイルスの感染が広がりを見せ、

2月7日にシンガポール保健省(MOH)によって感染症警戒レベル(DORSCON)が4段階中上から2番目のオレンジに引き上げられたシンガポールで、

その真っ只中に、まさかホテル暮らしをすることになるとは、、、

そんな経験をしている人はきっと多くはないと思いますので、今回は、そんなシンガポールの現状について、筆者の目を通して感じたことをお伝えしたいと思います。

シンガポール政府の対応

まずはシンガポール政府が今回の新型コロナウイルス関連で取った行動について纏めたいと思います。

1月末:政府がマスク着用に対する勧告を出す

我々が到着してすぐの朝、ホテルで朝食をとっていると、隣のテーブルに座った欧米系の宿泊客の手元に、何やらイラストの書かれた新聞が置かれていました。

後から知ったのですが、日本同様マスクの売り切れが相次いでいる事態を受け、政府がマスク着用に対して

健康な人はマスクを着用しないで

という勧告をだしたのだそうで、それが現地の新聞にも載っていたのです。

確かに咳の出る人、症状のある人がマスクを着用すれば、ウイルスを他の人に移すリスクは下がるわけで、健康な人がむやみにマスクを買い占めて、マスクが売り切れるという事態は避けられるのだと思います。

実際には咳をしていてもマスクをつけていない人がいるので、理論は正しくても運用する個人個人が正しくマスク着用しなければ意味を為さず、

残念ながらこの勧告が功を奏したとは言えそうにありませんが、政府が正しいマスク着用を促したということに、驚きを感じました。

※後日追記:この後で全員マスク着用が義務になりました

2月7日:警戒レベルの引き上げ

2月1日午後11時59分から、中国へ過去14日以内に渡航歴のある人入国拒否が始まりました(自国民と就労ビザ等の長期ビザ保持者はシンガポール入国後14日間の休暇取得を勧告)。

残念ながらこの対応虚しくシンガポール国内での感染者数が増え続け、、、

2月7日には、武漢渡航歴もなく、感染者との接触が確認できない例が3件発生したとして、

シンガポール保健省(MOH)は感染症警戒レベル(DORSCON)が4段階中上から2番目のオレンジに引き上げました。

これによって大型イベントは開催の中止や延期することを考慮することになり、

企業での体温チェック、学校での放課後などの活動停止などが求められることになったようです。

この時点でシンガポール内での感染者は33人でしたので、随分と早い対応に驚くとともに、これからどうなるのだろうという不安がありました。

この引き上げが発表されたのは金曜日の夕方

せっかくの週末ですので夜の観光にでも出かけようと予定していたのですが、初めて経験する事態でしたので様子も分からず、この晩は大人しくホテルの部屋で過ごすことにしました。

この後、一部の市民がスーパーに殺到し、トイレットペーパーを買い占めるなど、日本でも報道されているような事態が発生した場所もあったようなのですが、、、

(私達の宿泊しているホテルの周りではそのようなことはなかったので、日本からの家族や友人からの知らせでその事態を知りました)

その度に政府が国民に冷静を呼び掛ける素早い対応に驚かされました。

警戒レベル引き上げ後のシンガポール生活

実際に警戒レベルが引き上げられて、生活がどのように変わったかということについて、

結論から大雑把に答えてしまうと「ほぼ変わりはない」というのが正直な感想です。

今滞在しているのはホテルですので、外出先から戻ってくる度に検温され、ホテルのレストランの営業時間が多少縮小されたくらいです。

体温測定の掲示板
ホテルエントランスで体温測定の協力を求める掲示板

スーパーではレジに消毒用のアルコールが置かれているのを目にしますが、それ以外は普段と変わりはないです。

夫の会社ではまだですが、一部の企業では自宅勤務をする人が出始めているようです。

個人で気をつけていることとしては、人だかりのあるところに行くのをなるべく控え、手洗いとうがいを徹底しています。

警戒レベル引き上げ後のシンガポール観光

夫は出張で何度も訪れ、且つ今回の赴任時にも私より先にシンガポールに来ているので特に目新しいものもないようなのですが、

私にとってはほぼ初めてのシンガポールで、平日は基本、ホテルの部屋でパソコンの前に座っているだけなので、土日になるとついつい外に出掛けたくなります。

とはいえ混み合う場所に行くのは怖いので、大きめの公園などオープンエアーの場所を散策して歩いています。

先週の土日には用事があって中心部の観光スポットに行きましたが、欧米人の観光客の姿はあったのですがアジア人の姿が減っており、、、

心なしか街全体から人が減ったような気がしました。

事態が収束したら乗ろうと言っていたシンガポールリバークルーズでしたが、あまりにも人がいないので乗ってみました。

船内の様子
私達が乗った時のシンガポールリバークルーズ船内
すっかりガラガラです
混み合うシンガポールクルーズの様子
2月1日にリバーサイドから撮ったクルーズ船
観光客で賑わっています

船内はガラガラで窓も全開になっているので逆に安全のようにも思えますが、乗られる方は手で顔を触らず、降りた後にはしっかり手洗いをしましょうね。

警戒レベル引き上げ前には沢山の観光客で賑わっていたマーライオン前も、この日は空いていました。

混み合うマーライオン前の様子
2月1日のマーライオン広場
多くの観光客で賑わっています
空いているマーライオン前
警戒レベル引き上げ後のマーライオン広場
心なしか人が減っているのがわかります

観光地ではお店の入り口やトイレの前に消毒液が置かれ、レストランに入る前には体温を計られたりすることもあります。

消毒の様子
トイレの前に置かれたサニタイザー

あとがき

シンガポールでは、日本のクルーズ船の感染者を除くと中国に次いで多い感染者数が日々報告されるようになりました。

2月7日と早い時点から、中国滞在歴がなく、感染者や中国人観光客との明確な接触のない人の感染例も報告されています。

一見すると日本より感染が拡大しているように見えますが、検査体勢が整い、感染者の洗い出しが日本より進んでいる結果のように思えます。

いずれにせよ、一刻も早く事態が収束し、一人でも多くの方が回復することを切に願うとともに、

デマに流されたりパニックに陥ることなく、一人一人ができる予防対策や咳エチケットなどを遂行していきたいですね。

シンガポール保健省発表の最新情報:https://www.moh.gov.sg/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※この記事は、新型コロナの世界的危機が始まりかけた時に書いたものです

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