40の手習いで思う:人に教える難しさと忘れてはいけないこと
私には、40を超えてから習い始めたことが2つあります。
1つ目は運転免許を取得するために通った教習所。
もう1つは、現在進行形で勉強しているプログラミングのオンライン講座。
いずれもその道のプロの先生から習うわけなのですが、どちらもちょっと思うところがあって、
やっぱり人に教えるということは難しいことだよな、、、と感じている今日この頃。
私個人としては20年以上、転職もしたので異なる業界の2つの会社で働いてきて、
新入社員研修の講師をしたり、教える側の部署に所属していたり、
そうでなくても新入社員の教育係は長年担当していたので、
今までは、教わるよりも断然に教える方が多かったのです。
特に得意とは思っていませんが、一応20年以上自分なりに試行錯誤してやってきたので、教えるということにはある程度慣れていると思うのです。
そんな私が、結構な歳(!?)になってから、今度は人に教えてもらうという経験をしたわけなのですが、
会社を辞めた今、もうこの先私が人を教えることはないかもしれませんが、
それでもやっぱり、今のタイミングで人から教えて貰う機会が持てたことは今後の自分にとって良い経験だったと思うのです。
ということで今回は、長年教える立場だった私が教えられる立場になったことで改めて思う、
人に教えるときに忘れてはいけないことについてまとめてみたいと思います。
この記事を読むとわかること
自分の子供に教える、後輩や部下を指導する、生徒を教える、、、
そんな経験を、
- 今後される予定の方のご参考までに
- すでにされている方の振り返りに
人を教える時に陥りやすい思考・忘れてはいけないことについて感じたことを書いていますので、何かのご参考にしていただければ幸いです。
関連記事:
職場の人間関係が良くなる:部下や後輩への指導方法
人を教える上で忘れてはいけないと思うこと
同じ教習所の教官でも、同じスクールの講師でも、勿論様々なタイプの「先生」がいるわけなのですが、
自分の得意なことを、毎日誰かに教えたり、指導したりしていると、知らず知らずのうちに忘れてしまうことってあるんですよね。
私が個人的に人を教える上で絶対に忘れてはいけないと思っていることがこの2つ。
- 知らないことは悪いことでも恥ずかしいことでもない
- 知っているからといって偉いわけではない
どういうことかと言うと、次で具体的に説明したいと思います。
知らないことは悪いことでも恥ずかしいことでもない
子供や生徒など、新しいことを習う人は、今まさに習おうとする分野において無知で不慣れな状態です。
毎日その分野に触れている人、長年慣れ知っている人からすると「知っていて当然」の常識的に思えることであっても、
今まで習ったことのない人からすると「知らなくて当然」なのですよね。
習い初めの頃は、一回の説明では理解出来なかったり、何回かやってもなかなかうまく行かなかったり、
慣れていないが故に頭が混乱して違うことをしてしまったりもするものです。
でもそれって至極当然のことで、知らないこと・出来ないことは、悪いことでも恥ずかしいことでもないんですよね。
最初からスラスラ何でも出来る人もいるかもしれませんが、そんな人は稀で、多くは躓きながらも少しずつ習得していくものです。
ついつい習う側の初心を忘れてしまって、
「ほら出来ない!」
「何で知らない!」
「何で出来ない!」
と怒ったり、
怒りはしないまでも顔や言葉に相手が出来ないことを馬鹿にするような素振りが滲んでしまっている先生って、、、
意外にいるのですよね。。。
馬鹿にするというのは、
え?そこから知らないの?
みたいなことを言って驚いてみせたり、ちょっとため息をついてみたり、、、
そうされた生徒側には苦手意識が芽生えるだけで、
よほどの負けず嫌いでない限りは、やる気にならなくなってしまうと思うのです。
出来ていないことはその生徒が一番わかっているわけなので、
出来ない生徒に必要なことはこの3つだと思うのですよね。
- 励まして、やる気や興味が削がれないようにする
- こうすれば出来るようになるよ、というアドバイスをする
- 出来ているところを褒める
間違えても、出来ないことを怒ったり、馬鹿にしてはいけない、と思うのです。
勿論、すぐにパワハラと言われてしまうような今の時代においても、厳しく指導する必要のある場合にはきちんと指導すべきだと思います。
例えば、教習所のグループ実技で、運転がスムーズに出来る若い男の子がいたのです。
私ともう一人の子は辿々しい運転でしたが、その男の子は余裕で、普通に免許のある人に乗せて貰っているみたいな安心感もありました。
でも実技が終わった後、一番上手そうに思えたその男の子だけが教官からきつくお叱りを受けていました。
その理由は次の2つ。
- 道を渡ろうとしている歩行者を見て速度を上げ、自分が先に通り過ぎたこと
- 信号が黄色になる前に交差点を渡ってしまおうと、速度を上げて通過したこと
本人は他の人より運転が上手くて自信もあったのでしょうけど、そんな運転をしていると将来人を巻き込んだ事故を起こし兼ねないですものね。
教官はかなり厳しく叱っていましたが、これはむしろ2度と繰り返さないようにしっかりと注意する必要がありますよね。
知っているからといって偉いわけではない
世の中には様々なことがあり、人には得意なこと、不得意なことがあるもので、
例えその分野(もしくはその会社の仕事)で自分が生徒(部下や後輩)よりも知っている・得意だからといって、別に偉いわけではないんですよね。
それは単に経験の差ってやつです。
それを忘れて上から目線で指導してしまうと、つい生徒(部下や後輩)を馬鹿にしたような素振りが出てしまうものだと思うのです。
プログラミングでは、何故か始めからお説教口調で、ちょっとでも答えられないと「ほらみたことか」とお説教が強まる先生がいたり。
教習所はですね、、、正直言って辛かった!!!
というのも私、教習所に通い始めてから初めて自分がドン臭いことに気がついたのですよ。。。
頭ではわかっていても、体がついていかないタイプだったようでして。。。
「何回も同じこと言わせないで!」
「毎回毎回なんで気づかないの?はあ。。。(ウインカーを消し忘れたことへのため息)」
などなど、何度イライラされたことか。。。
でもイライラされたって、萎縮してどんどん出来なくなりはするけど出来るようにはならないですし、何より傷つくんです!!!
免許が取れた時には、もうこれで教習所に通わなくて済むかと思うと心の底から嬉しかったです。
歳を重ねると言いたいことが言いたい時に言えるようになってくるので、
最後のアンケートにもキッチリ書いてきましたけど、あれから改善されているといいけどなあ。。。
(↑歳のせいにしてますけど、昔から言うべき事は誰に対しても物おじせずに言っちゃうタイプ💦)
まとめ
私が個人的に人を教える上で肝に銘じて来たことはこの2つ。
- 相手が知らないことは悪いことでも恥ずかしいことでもない
- 自分が知っているからといって偉いわけではない
出来ない生徒にするべきなのは、怒ったり、イライラしたり、馬鹿にしたりすることではなく、
- 励まして、やる気や興味が削がれないようにする
- こうすれば出来るようになるよ、というアドバイスをする
- 出来ているところを褒める
あとがき
特に教えることを生業としている場合には、毎日同じことを教え続けるのはご苦労も多いし、大変なことだと思います。
教える側からすると、数いる生徒のうちの一人で、毎日教えているうちの1コマかもしれませんが、
習う側からすると、1コマ1コマが貴重で初めてのことなのですよね。
振り返ってみると私が完璧に出来ていたかと言えばそうではなかったかもしれませんし、
気をつけていたつもりで、してはいけないと思っていることを知らず知らずにしてしまっていたかもしれません。
でも少なくとも、もし今後、私自身が誰かに何かを教えることがあった場合には、今回ここに書いたことは忘れずにいたいと思っています。
ということで、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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