本帰国前に振り返る:シンガポールってどんな国?
シンガポール生活1年2ヶ月にして、あっという間に本帰国することになった我が家。
シンガポールに来たばかりの頃にシンガポールがどんな国かレポートしたのですが、
その時のファーストインプレッションに対しては今でも同じ感想を抱いています。
今回は、実際に1年以上この国で暮らしてみて「改めて思うシンガポールってどんな国?」について、纏めておきたいと思います。
- 来たばかりの頃に感じた「シンガポールってどんなところ?」についてはコチラから
昼間が長くて陽差しが強い
シンガポールは熱帯の常夏で、一年を通じて昼間が長いです。
朝7時前後から夜7時前後まで明るいので、ヨーロッパの冬や日本の梅雨のような重苦しさはないですし、
朝晩が涼しいので過ごしやいです。
(2020年は特別に雨が多く、ほぼ一年中日本の梅雨みたいな気象が続きましたが)
ただ、私は色素が薄くて肌が強い方ではないので、陽射しが強すぎて、
元から頬にあったシミが炎症を起こしてしまったり、手足にシミが急増したり、
眩しさで毎日目がしみるのが辛いです。
日焼け止めやサングラスは必需品でしたが、それでも陽射しの方が強かった。。。
物価にばらつきあり
衣類・ホーカーセンター・公共交通機関・タクシーやグラブ、携帯料金など、生活必需品に関する物価は安いけれど、
家賃・外食・お酒と言ったものがやたらと高いシンガポール。
スーパーの物価も食品の9割が輸入なので必然的に全体的に高いですよね。
日本のものも何でも手に入りますが、勿論輸入なので値段は高い。。。
これって恐らく、シンガポールのサラリーが上と下で物凄い開きがあるため、
誰でも必要最低限の暮らしは出来るようになっていて、でもお金を持っている人にはたくさんお金を使って貰いましょう、
という考え方なのかなあ。。。と、最近思っています。
新鮮な食材がなくて味付けが濃い
我が家は日本全国を車中泊で旅しながら、地物の野菜や海鮮などを食べ歩くのが趣味なので、
多分相当贅沢な舌になっている自覚はあるのです。。。
そのせいもあって、輸入されてきている野菜や、海鮮が美味しく感じないという弊害が、、、
最近カーライフと旅のブログを引っ越してリライトしているのですが、
過去記事を改めてみていると思うのが、
我が家は素材の味勝負で、味付けは醤油、塩、酢、出汁、洋風であればコンソメなども使いますが、そういうシンプルな味付けのものを好んで食べてきたので、
シンガポールで食べるものは食材が新鮮ではないし(例え新鮮な野菜でも熱帯だからなのか味が薄く)、
何しろ料理の味付けが濃いものが多いので、全体的に好みのものが少なかった。。。
でもその分、タイガーや諸々の生ビールが最高に美味しい
多民族国家ならでは
シンガポールは中華系、マレーシア系、インド系と多民族国家。
街には仏教や儒教の寺院、イスラムのモスク、ヒンズー寺院、教会が混じり合っていて、
東南アジアにイギリス統治下の影響を受けた街並み、近代的な街並み、リトルインディア、チャイナタウン、アラブストリートなど、色々な顔を合わせ持っていますよね。
多宗教なので、一年中何かしらのお祭りをしていますしね
そんな中で思うのは、中華系の人のパワーがすごくて商売上手。
お店でもセールスに負けて何度買ってしまったことか。。。
少数精鋭の超優秀な人が仕切っている国という印象ですが、
大抵の人は結構いい加減で、暮らしていると様々な場面でトラブルがあったり対応が悪かったりもしますけど、
電車では、車椅子の人が一人で乗り降り出来るバリアフリーで、お年寄りが乗ってくるとさっと立ち上がって席を譲る優しい国。
虫が多い
シンガポールの新型コロナは、外国人労働者の人たちが住む寮での感染が主でした。
その際に日本のネットニュースで、彼らの寮について「害虫が出るような劣悪な住環境」と報じられていましたが、
いやいや害虫は家賃の高い外国人住居でも普通に出ますから!!!
と、思わずツッコミを入れてしまいました。
シンガポールはとにかく虫が多く、我が家も周りの家でも、黒いアイツが出ますし、
チャタテムシやダニが異常に多いですし、人によっては蟻がすごいと言いますし、
ヤモリさんに至ってはみなさん普通に同居していらっしゃいますからね。。。(私は無理だけど💦)
- ヤモリとの戦いについてはコチラから
医療水準が高い
個人的に思うのが、シンガポールの医療水準が高く、ローカルの専門医のスキルが高いのではないか、、、ということ。
日本でたらい回しにされてなかなか治らなかった体の不具合がこちらに来て診てもらったらすぐに治りましたし、
検査も精密で、日本では見つからなかった異常が発見されたり、、、
また、街には日系のクリニックがいくつもあるのでちょとした体調不良の際には言葉が通じて安心です。
- 日本とシンガポールのお医者さんの違いはコチラから
夜もうるさい
場所にもよると思うのですが、シンガポールのMRTと呼ばれる地下鉄は、郊外では地上を走っています。
これが朝早くから夜遅くまで(多分走っていない時間は1日のうち3時間くらいなのですが)、
本数も多いので、駅近の物件だとずっと電車の音がしています。
火災報知器がなることも多い気がするのですが、鳴ったらずっと鳴り続けていますし、
エレベーターの質が悪いのか異音がするときがあって、ある時など一晩中鳴り響いていましたし、
風がない場所もあるみたいですが、我が家は風の強い場所にあるので、たまに吹き荒れて怖い時があり、
そんな時にはビュービュー、ゴーゴー、バタンバタンとずっとうるさいです。
あと、夜中でも平気で工事していたりするので、日本よりも騒音に悩まされることが多いなあと思います。
徹底管理の国
シンガポールは「明るい北朝鮮」とも言われる1党が独裁的に仕切っている国。
自由がないと不満に思う人も多々いるようですし、徹底管理の国なので監視カメラが至る所にあり、
違反をすると後から通知が来て高額な罰金を支払うことになったり、反抗すると本気で牢屋に入れられてしまいますから怖いですよね。
でもですね、こんなに厳しいのに、街では普通に歩きタバコをしたり、信号無視をしたり、ポイ捨てしたり、
普通に日常的に違反している人を見掛けるのが驚きです。
罰金があってもこれなら、罰金が無かったらどうなっちゃうの???
と思うわけなのですよね。。。
もしや、ちゃんと守らないから罰則が厳しくなったのではないかと。。。
ただ、徹底管理の国だからこそ、新型コロナの感染も収まり、街は清潔で、治安が良く、国民が豊かに暮らせているように見えます。
政府が間違えた方向に進んだ時には怖いですが、今のところは良い面の方が多いように見えるのですが、それは私が外国人だからなのかもしれませんが。
- 我が家が罰金を払った話はコチラから
政府のリーダーシップが凄い
我が家は丁度、新型コロナの世界的大流行が始まる時期にシンガポールに越してきたので、
シンガポール政府がどのようにして新型コロナの感染拡大を落ち着かせたのかを見ることが出来ました。
私は政治に詳しくありませんし、新型コロナの対策しか見ていないので他はわかりませんが、
新型コロナの対策だけを見る限りにおいては、
シンガポール政府は優秀で、リーダーシップがあり、決断力、プロアクティブさ、
どれをとっても日本人が苦手とする分野を強みとして持っていると思いました。
政府から国民にクリアなメッセージが伝わるので、何をすればよくて何をしてはいけないのかが明確で迷いませんでした。
日本では統一された行動指針がなく、みんなが自分で考えて良いと思うことをしてこの難局に立ち向かっていると思いますが、
そんなことが出来るのは日本人だけだと思うので、それを誇らしく思う一方で、
何をすべきか迷うことが多かったために、必要以上に恐れたり、動けなくなったりして、
結果的に余計に経済が回っていないのでは???と思ってしまいます。
というのも、今、旅ブログの過去記事をリライトしていると、昔訪れた食事処や温泉施設で、ちらほらと閉業しているところがあり、、、
ロックダウンもしておらず、経済との両立を目指していた筈なのに、
指針がなかったばっかりに、旅はともかくとして近所であっても食事や温泉に行っていいやらいけないやらよくわからず、
何となく皆が行くのを控えて客足が減り、閉業に追い込まれたのかな、、、と想像すると悲しいです。
日本の場合は政府が何か示すと必ず批判が殺到しますし、そういうことも影響していたのでしょうかねえ。。。
世知辛い世の中ですね
ハングリー精神が凄い
シンガポールは東京23区プラスアルファ程の小さな国。
国土はほとんど平坦ですし、自然資源もなく、山も滝も渓谷もない国。
でもですね、この国のスローガンは、
ないのなら 作ってしまおう 人工物
というものでして、、、(※私が勝手につけたスローガンです)
室内に人工で滝を作ったり、高山環境を作ったり、人工の雪を降らせてみたり、、、
こんなに小さくて歴史の浅い国なのに、空港は世界一のランクを誇り、世界各国から観光客が押し寄せる人気の国に育てるとは、
ともかくとして政府のハングリーさが他の国とは違います。
もしシンガポールに十分な自然資源があったなら、この国のハングリーさは育たなかったのか、
それとも中華系のパワーによって、より発展していたのか???
あとがき
今回は、実際にシンガポールで暮らしてみて感じたシンガポールという国についての感想を纏めてみました。
個人的見解が多分に含まれておりますので、ご了承ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※シンガポール好きさんも、シンガポールを知らない方も、コチラ↓を、、、